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更新日:2016年3月24日
少子高齢化に伴う人口減少社会の到来により、社会経済や地域社会の状況は大きく変容しようとしています。
浜松市の将来推計人口(平成25年3月)によれば、現在約80万人の人口が、30年後の平成57年には、約66万4千人にまで減少すると予想されています。さらに深刻なことは、65歳以上の高齢者の占める割合が増える一方で、15歳から64歳までの生産年齢人口が減少するという、世界のどの国も、かつて経験したことのない、人口構造の変化の局面を迎えるということです。
このような社会では、税収の大幅な増加が見込めない一方、高齢化の進行に伴い増加する社会保障費や、高度経済成長期に集中的に建設されてきた膨大な公共施設や道路など、インフラの老朽化により、歳出増大への対応に迫られるなど、益々厳しい財政状況が続くことが予想されます。
このように、本市が将来を見据えて取り組まなければならない課題は、いまだ山積しており、このままでは、新たな事業に取り組むことはもとより、現行のサービス水準を維持することも極めて困難な状況です。
本市はこれまで、徹底した資源(ヒト、モノ、カネ)配分や事業の見直しなど、不断の行財政改革に取り組んできました。このため、財政状況は他の政令指定都市と比べても、比較的健全な状態にあると言えます。しかし、このような人口構造の社会に直面する状況にあっては、市が抱える課題を行政だけで解決することは、もはや難しくなっています。
そこで、今後は、行政だけでなく、市民、市民活動団体、企業などがまちづくりの主役として、更に積極的に市政に参画していただき、これら地域を支える主要な構成員が、その力をより一層発揮できる環境づくりを進めていく必要があります。
また、限られた経営資源を有効に活用するため、既存の事業の見直しを推進する中でも、市民の利便性に留意するとともに、多様なニーズに柔軟で迅速な対応をしていきます。
以上のことから、本市としては、引き続き、より効率的な行政運営を進めるため、行財政改革の具体的な取り組みを示し、その進行管理と評価を行う新たな「行政経営計画」を策定します。
今後、この行政経営計画を着実に実施することで、行政サービスの質を向上させるとともに、将来にわたり持続可能な都市経営の実現を目指します。
新たな行政経営計画の策定にあたっては、前行政経営計画(平成22年~平成26年)から引き続き実施すべき取り組みを登載するとともに、今後、新たに発生する行政需要に対応した取り組みも反映することで、不断の行財政改革を推進します。
また、前計画からの見直しの視点は、次のとおりとします。
計画期間を平成27年度~平成30年度(4年間)とし、計画で掲げる目標を達成するための行財政改革を実践するとともに、計画終了年度である平成30年度末以降には、取り組みの内発化を定着させます。
行政経営計画は、行財政改革の基本指針としての「総論」と、個々の取り組みを具体的に示した「実施計画」により構成します。
行政経営計画を着実に推進するための庁内の最高機関として、市長を本部長とする「行財政改革推進本部会議」において、計画の実践と進捗状況のチェックを行うとともに、情報の共有と意識の統一を徹底します。
また、企画調整部、総務部、財務部のメンバーで構成する会議体を設置し、客観的、横断的な視点から実施計画を精査するなど、内部の進行管理体制の更なる強化に取り組みます。
一方で、外部有識者を構成メンバーとする市長の諮問機関(執行機関の附属機関)からも、毎年度の実施計画の作成や評価において意見や助言等をいただいた上で、内容を精査し、実施計画に反映をしていきます。
行政経営計画の実施計画について、次のとおり、進行管理を行います。
(1)半期(6か月)ごとに進捗状況を評価
年度目標、取組事項を定めた実施計画について、原則として半期(6か月)ごとに進捗状況や取り組み内容について評価し、必要に応じた見直しを行います。
(2)進捗状況の報告
行政経営計画の進捗状況は、議会、市長の諮問機関に定期的に報告するとともに、市ホームページに掲載し、公表します。
また、事業の進捗が遅れているなど、特に課題のある事項を抽出し、行財政改革推進本部会議において、取り組み状況や方向性について、報告と確認を行います。
【行政経営計画の推進体制と進行管理】
行政サービスの質の向上と持続可能な都市経営の実現
都市の将来像である「市民協働で築く『未来へかがやく創造都市・浜松』」の実現に向けて、市民をはじめ多様な主体と連携を図るとともに、経営資源を最大限に活用し、本市の発展に資する施策に重点的に取り組むことで、質の高い行政サービスの提供と持続可能な都市経営の実現を目指します。
【体系図】
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