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更新日:2019年1月5日
平成30年(2018年)は、明治維新からちょうど150年の年であり、幕末の遠州地域を語るうえで欠かすことができない遠州報国隊にとっても、結成・解散から150年の節目の年です。
遠州報国隊は、慶応四年(1868年)の鳥羽・伏見の戦いで勝利し、徳川慶喜追討のため江戸に向かった官軍に、同行・協力するため神職を中心に結成された有志隊です。官軍とともに江戸へ向かった報国隊(出征部)は、江戸城周辺の警衛や上野での彰義隊との戦いにも参加しました。また、隊の解散後は、東京に残留・移住する者と、帰郷する者とに分かれ、それぞれ違う道を進んでいきました。
本展では、近代化していく日本に少なからず影響を与えたと考えられる遠州報国隊の、結成から解散、その後までを、隊員たちの遺品や文書、関連資料からご紹介します。
開催期間 |
平成30年2月3日(土曜日)~平成30年3月11日(日曜日) |
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開催場所 |
浜松市博物館特別展示室・講座室 |
開館時間 |
午前9時~午後5時 |
期間中の休館日 |
2月5日(月曜日)・13日(火曜日)・19日(月曜日)・26日(月曜日) 3月5日(月曜日) |
観覧料 |
大人500円・高校生200円・中学生以下無料 70歳以上の方、障害者手帳をお持ちの方と介添えの方1名まで半額 |
後援 |
浜松市教育委員会、静岡県文化財保存協会 (公財)浜松市文化振興財団、(公財)浜松観光コンベンションビューロー 静岡新聞社・静岡放送、中日新聞東海本社、NHK静岡放送局 遠江神職研究会 |
「明治150年」関連施策
「遠州報国隊」結成の背景には、浜松諏訪神社の杉浦国頭からはじまり、弟子である賀茂真淵とその門下たちによって遠州全域に広がった、「遠州国学」がありました。
曳駒拾遺尽(天保二年・1831年、浜松市博物館所蔵)
幕末の混乱の中、鳥羽・伏見の戦いで官軍が勝利したことを知った有志たちが、官軍への従軍を志し、遠州報国隊が結成されました。
報国隊整列天龍川岸図(明治時代、浜松市立中央図書館所蔵)
官軍への従軍を認められた遠州報国隊は、出征部と地元に残る留守部に分かれ、出征部は主に東征大総督宮の警衛を務めます。また、江戸に入ってからは、江戸城周辺の警衛を行い、上野での彰義隊との戦いにも参加します。
東叡山戦争之図(明治七年・1874年、浜松市博物館所蔵)
11月に解散を命じられた遠州報国隊のうち、帰郷した者や留守部の中には、神職として、また地域の精神的な柱として、地元に貢献する者がいました。また、報国隊の事績顕彰のため、旧報国隊員やその親族、地元の有志などによって記念碑も立てられました。
戊辰之役報国隊記念碑(浜松市中区利町・五社公園内)
東京に残った者たちは、戊辰戦争戦没者の慰霊を目的として、大村益次郎とともに「東京招魂社」の創建に尽力し、移住してきた者たちとともに神職を務めました。また、彼らの中には、大久保春野や長谷川貞雄、賀茂水穂のように、明治政府の中で軍人や神職として勤務した者もいました。
大久保春野肖像(明治末期~大正初期、磐田市教育委員会文化財課所蔵)
1.特別講演会「遠州報国隊を支えた女性たち」
講師:夏目琢史氏(国士舘大学講師)
2.ギャラリートーク(展示解説)
学芸員が展示の解説をいたします。
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